2015年2月23日月曜日

耐えてこそ 梅は百花に魁る


  庭上一寒梅  (テイジャウノイチカンバイ)
    笑侵風雪開  (ワラフテフウセツヲオカシテヒラク)
    不争又不力  (アラソハズマタツトメズ)
    自占百花魁  (オノヅカラシムヒャッカノサキガケ)
新島襄の詩である。真実は寒梅の如し、敢えて風雪に耐えて開く、と言う言葉もある。寒梅の意味は深い。中国では桜よりも梅の様である。朗らかな日和が続くといろいろな花が一機に咲き始める。寒さが厳しいと、まず梅がその寒さに耐えながら咲き始める。まるで寒梅こそが時代の厚い氷を穿ったかのように感じる。
 さて、頑張るか・・・

2015年2月16日月曜日

踏ん張って 限界集落野焼きかな

 江迎町深川地区は町内一の野焼き面積を有している。それをわずか29戸で、総出で行うのである。去年の野焼きから今回の野焼きまでに、地区で3軒の不幸があった。その内一軒は60歳を前の働き盛りの男性である。煙の向こうに、一瞬その人、カズちゃんを見たような気がした。
「あら、今日はカズちゃん、来とったかね」
「そうね、さっき見たぞ・・・」
 近くで作業をする人と、そんな会話をする。みんなそんな気持ちなのだろう。
 限界集落化が進んでいる。踏ん張っての野焼きが、これから数年続くのだろう。その後はどうなるのだろうか、とふと思う。

 

2015年2月2日月曜日

分け入りて 野焼き防火の井手さらえ

安積疎水程ではないが、江迎にも白武近辺の堤から延々と水路(井手)で水を運んでいる。途中、山を分け入り、往時の人々の労苦に感心しながら、80歳を超える元気な長老の解説を聞きながら、木々やゴミを除去し水路の底をさらえ、水源の堤を目指す。重労働ではない、癒しのひと時と思えぬでもない。
 この時期のこの「井手さらえ」は次週末の野焼きの防火のための作業で、地区内を縦横に走るこの井手から防火用の水を取りながら、野を焼いて行く。実にシステマティックに、作業が進行する。野焼き当日はまず、堤の栓を抜き、水路に水を走らせ、一番引き二番引きと、防火ラインを確保しながら焼いて行く。重労働である、しかし、癒しのひと時と言えぬでもない。