2018年9月25日火曜日

イキイキ100歳体操から見る高齢者福祉政策①


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 2025年、団塊の世代と言う日本社会における人口のボリュームゾーン、この方々がすべて75歳を超える、この時に介護保険制度はどうなるのか、そうした事から「地域包括ケアシステムの構築」がすすめられている。

 6月の議会ではこのシステム構築の根幹を担う地域包括支援センターの在り方から、全般的にこの課題に取り組んだ。今回は地域包括ケアシステムの一翼を担う「いきいき100歳体操」と言う具体的な一つの事業への取り組みを質疑する事で、制度の周知を図り高齢者福祉の増進に努めたいと考える。

 と言うのも地域包括ケアシステムの構築と言う政策、それを担う地域包括支援センターと言う機関、今回の場合は「新しい介護予防・日常生活支援総合事業」(通称:総合事業)と言う政策、それを担う生活支援コーディネーターと言う機関、これらがなかなか認識されていない。

 6月の議会で地域包括ケアシステムや地域包括支援センターを取り上げた事により、現場からいろいろなご意見を頂いた。例えば「地域包括支援センターの職員とやっとコミュニケーションが取れるようになり、課題解決を進めようとした矢先に、その職員が退職した」と言う民生委員さんの声、また「100歳体操の補助金、もうなかってバイ。どうにかならんとね」と言う地域のお世話焼きの方の声、私はこうした現場の直接の声を議会の一般質問と言う公の場で取り上げ、解決策を協議することにより、実の有る地域包括ケアシステムの構築に繋がるものと思います。

 

 地域包括ケアシステムのこのコンセプトの中で重要な事は医療や介護保険を充実させて、すべてそこで賄いますと言う事ではなく、充実した地域コミュニティーにおいてできるだけ互助により健康を維持増進しながら住み慣れた地域で生活できる仕組みを作ると言う事ではないかと思う。それを担うのがいわゆる総合事業で、私はその中心的な政策が「いきいき100歳体操」であると思う。

 

問1

そこでまず、総合事業の仕組み、その中での100歳体操の主旨とこれまでの取り組みについてご説明下さい。

 

保健福祉部長回答

介護予防・日常生活支援総合事業は、これまで要支援の方が受けていた介護予防訪問介護及び介護予防通所介護が、二次予防事業等と再編され構成された事業で、要支援認定者及び基本チェックリスト該当者が対象となっております。

基本チェックリストとは、包括支援センター窓口や包括職員が地域活動に出向いた際、物忘れや転倒等が気になる方へ行うもので、これまで、介護認定を受けなければ利用できなかった介護事業も、基本チェックリストに該当した方は、必要なサービスを受けることができることとなり、この他、65歳以上の全ての方が対象となる介護予防活動の支援も創設されております。

また、「いきいき百歳体操」とは、おもりを使った筋力運動の体操ですが、これは、通所介護事業所のように多くの機器を必要とせずに、おもりを使用して軽い負荷をかけ、安全かつ効果的でコストのかからない運動メニューとして、平成14年に高知市の理学療法士が考案したものです。

この体操は、国も推奨しており、筋力向上だけでなく、住民主体で行うことで、居場所づくり、仲間づくりという地域コミュニティー形成が図られています。

本市のこれまでの取り組みとしましては、平成28年1月よりモデル事業として市内の4箇所で実施し、平成28年度に介護予防普及啓発講演会を行うなど、市内全域での普及・啓発を進め、現在は、組織の立ち上げ支援や効果を評価する体力測定、体操指導及び活動を継続するための支援を地域包括支援センターと連携して行っています。

2018年7月25日水曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑮

インターネット放送


5部 終わり

 この地域包括システムの構築は保健福祉部の長寿社会課と医療政策課、二課のかかわりで終了するものではありません。冒頭の質問では保健福祉部長の他都市整備部長にお答えをいただきました。この場で質問はしなかったが消防局警防課から救急搬送の資料をいただきました。29年度14,392人の搬送者、内65.9%、9481人は高齢者と言う事です。急病60%、負傷16%と言う事であります。搬送先の病院で医療情報を的確に伝達するために医療情報キットの利用が促進されていることなどは、以前大塚議員のポケットカルテについての質問などでも示されています。消防局もかかわるという事。また地区自治協議会単位に生活支援コーディネーターとその協議体を設置するという事になれば市民生活部にも関わります。地域包括ケアシステムの構築は多くの課題への解決策にもなります。
地域包括ケアシステムの構築は部局を超えたとても大きな課題ですので、副市長をトップにした部局を超えた推進体制が必要なのではないか、ご提案いたします。
また私は当選当初の2年は文教厚生委員会に所属をしていました。保健福祉部において議論が伯仲すると、往々にして論点をぼかす、ずらす、言いくるめる、言い逃れる、言い張る、こじつける、など対応は極めて不誠実で、最後に言い疲れ聞き疲れて議論の成果乏しく終わってしまう、そんなことも時にありましたし、今回の一般質問への対応も最初はそんな感じでしたが、次第に深く分析し検討していただいたと思います。個人的には職員のみなさん、とても誠実です。なぜこうした事が起きるのか、私は保健福祉部の部としてのガバナンスが不足しているためだと考えます。そしてガバナンス不足の原因は部長1人に対して組織が大きすぎると言う事にあると考えます。介護保険制度がスタートするに際し、保険と福祉の一体的効率的運営を図るために合体したとの事であります。介護保険制度も定着し、今はむしろ保健、福祉、それぞれの深化が必要ではないでしょうか。職員数367人、例えばこども未来部は136人、財務部は165人です。さらに非正規186人を加えると553人です。保健福祉部の2分割をご提案いたします。

(問24)
これまでの質疑を踏まえてのご意見、そして地域包括ケアシステム構築のための先ほどの2つの提言に対する市長のお考えをお尋ねします。

市長答弁

これまでを総括してとのことですが、佐世保市の高齢化率は30%を超え、高齢者を支える仕組みづくりの中で介護予防はますます重要となっております。その重要性を市民の皆様へ一層理解していただくよう周知するとともに、介護事業者、住民によるボランティア、NPO、民間企業などが参加・協力して高齢者の生活支援体制の整備に取り組んでまいります。
まず、一つ目の提案につきましては、
国は、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、高齢者がいくつになっても、一人ひとりの健康の状況や生活の実態に応じて、医療・介護などの切れ目のない必要な支援が受けられ、できる限り住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らしていくことができる地域づくりを目指すとしています。
全国より高齢化が10年進んでいると言われる長崎県としても、早期の地域包括ケアシステムの構築が先決であるとし、県下で取り組んでいるところであります。
本市としましても、県が示しております基準を用いて、長寿社会課を中心に関係各課と連携しながらシステム構築に努めており、少しずつではありますが作業を進めているところでございます。
しかしながら、地域包括ケアシステムを構築するためには、医療・介護・予防・住まい・生活支援の5本の柱があり、議員おっしゃる通り、それに関係する部局も多岐にわたっております。特に、住まい、生活支援といった分野では、保健福祉部、都市整備部、市民生活部などの連携は重要と考えます。
したがいまして、本市といたしましても、効果的な体制を整え、地域包括ケアシステムの構築に取り組んでまいります。
次に、保健福祉部を2つに分けるべきではないかとのご提案でございます。
 確かに、保健福祉部は、保健、福祉、医療など、所管する業務は多岐にわたり、職員数も正規職員で367名、非正規職員を加えると553名と、大変大きな部署となっております。
 このような中、保健部門には特別職である保健所長、福祉部門には部長職である福祉事務所長を配置し、そのほか政策部門、衛生部門、国保部門にはそれぞれ次長職を配置することで保健福祉部長を補佐する体制は、一定整っているものと考えております。
しかし一方で、組織機構に関しては、その時々の環境変化による政策課題を解決する手段であることから、見直しの時点では最適であるとしても、時間の経過を踏まえ有効な手段としての妥当性が維持・確保されているかなど、絶えず検証を行っていくことが重要だと認識しており、今後、組織・機構のあり方につきましては、常に最適なものであるように検証を重ねつつ、十分に意を用いながら対処してまいりたいと存じます。

2018年7月24日火曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑭

インターネット放送


 先ほど矮小化されていると言う事を述べたが、この概念図に示される「住まいと住まい方」、これも実はとても大きなテーマではないかと思います。従来は老後をあまり気にせずに生活し、状況により自宅を介護改修したり、売却したり空き家になったり、します。
 住宅は昭和56年に新耐震基準が定められていますので、それより新しいかどうかと言うのが中古住宅の価値の分かれ目になります。古い開発団地で空き家が増えてきますとこの地域の資産価値が低下します。資産価値が高いほど自宅売却後のサービス付き高齢者住宅や有料老人ホームなどの選択肢は増えます。

(問23)
空き家対策協議会と言う専門家による協力・支援体制もありますので、地域包括支援センターにこうした専門家がアドバイスをして、住まいのアセスメントを早めに、個人的にも地域的にも取り組むことが必要ではないかと思います。このことはまた空き家対策の有効な手段にもなるかと思いますがいかがでしょうか。
 

●都市整備部長
早めに住まいのアセスメントが必要ではないかというご提案ですが、本市では佐世保市空家等対策協議会の専門家団体と、昨年、「空家等対策の推進に関する協定」を締結しており、地域包括支援センターから、空き家の発生抑制や活用についてのご相談がありましたら、不動産業会や建築士会など各専門団体の窓口へご案内することができます。
また、議員のご提案にあった、早めの住まいアセスメントの実現は、住民の方々が早めに老後の居住の場を選択することで、安心して暮らせるとともに、空き家の発生抑制に寄与するものと考えますので、今後は、専門家団体と地域包括支援センターとの連携につきまして、関係部署と協議しつつ、空き家等対策協議会においても議論して参ります。

2018年7月21日土曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑬

インターネット放送


4部「住まいと住まい方について」

88歳以上で要介護度3を超えると24時間介護の施設での生活が必要であると言われています。ただその状況になれば自動的にと言う事ではなく、ぎりぎりまで自宅での介護になるのが現実ではないかと思います。ぎりぎりの先に何か月も待たなければならないと言うのは厳しいですね。

(問21)
加齢の進行と居住の場の選択肢をどのように考えるか。在宅かサービス付き高齢者住宅のような施設か、また最終的には特別養護老人ホームやグループホーム。これらの施設の需要と供給体制はどのように考えられていますか。

●保健福祉部長
佐世保市では、重度な介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい
生活を続けることができるようになることを目標に、住まい・医療・介護・予防・生活支援の充実を図っているところです。
ある程度自立され見守りの方がいらっしゃるような方であれば、「配食サービス」や「緊急通報システム」等のサービスの提供を行い、要支援要介護の状態であれば「ホームヘルパー(訪問介護)」や「デイサービス(通所介護)」、「福祉用具貸与」「住宅改修」、24時間定期巡回による訪問介護を行う「夜間対応型訪問介護」等の介護サービスを提供し在宅を支援しています。
 また、ある程度自立し常時見守りが必要で在宅が困難な方であれば「生活
支援ハウス」や「ケアハウス」、またある程度自立し経済的に困窮され在宅
が困難であれば「養護老人ホーム」、介護度が上がる前の入所を希望される
ようであれば「サービス付き高齢者住宅」をご案内しております。
 また、認知症の要支援要介護の方で在宅が困難であれば「グループホー
ム」、介護度が3以上で在宅が困難であれば「特別養護老人ホーム」、看護
が必要で在宅に復帰を希望されていれば「介護老人保健施設」等の施設のご
案内をしております。
 現在、佐世保市には特別養護老人ホームは20か所、グループホームは63か所、サービス付き高齢者向け住宅は33か所あり、入所待機者は、昨年4月1日現在、特別養護老人ホームとグループホームを合わせ、927人といった状況です。
 一方で空床は、特別養護老人ホームとグループホームを合わせ、41床あり、平成33年度以降に高齢者数が減少に転じるものと推計していることから、サービスが供給過多とならないよう、高齢者のニーズを十分に把握し、必要なサービスを見極めたうえで施設等の整備を図る必要があると考えています。

(問22)
待機者がある一方で空床も有る、このミスマッチの発生原因と対策はどのように考えるか。

●保健福祉部長
待機者がいる一方で空床があるミスマッチの状況についてですが、一定の介護度にならないと入れない施設があり、まだその施設の入所要件を満たしていない、医療機関や他の介護施設に入所されている、空きがある施設の場所や雰囲気、利用料金が希望に合っていない、といったことが、待機者が空きのある施設に入られない主な理由と思われます。
希望の施設に入所可能となるまでの間については、老人保健施設や別の特別養護老人ホームなど他の施設のサービスや訪問介護などの在宅のサービスを利用されているものと考えております。
また、入所している施設で対応できなくなった場合や在宅サービスでは生活が困難となってきた場合は、要介護の方であればケアマネジャーが、ご本人の状況に合った施設を探されます。また、要支援や自立の方であれば地域包括支援センターや長寿社会課において、本人の状況に合った施設のご案内をさせていただいております。
一方、介護度が急に悪化する等、施設入所を急がなければならないような場合は、施設によっては入所の優先度が上がることもあり、虐待で緊急性が高いような場合は、養護老人ホームや特別養護老人ホームへ措置入所させる場合もあります。

2018年7月18日水曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑫

インターネット放送


(問19)
民間に委託すると言う事は、民間だからできる手法でこの事業を活性化すると言う事、またそれとともに事業の透明性が求められます。そのためには具体性や検証可能な数値化が必要です。年間の取り組むべき各センターの数値目標設定など、どのようにお考えですかお尋ねします。

●保健福祉部長
数値目標ですが、地域ケア会議を3回、地域包括ケア会議を1回、各地域
包括支援センターで開催しておりましたが、今年度より個別課題の解決を図る地域ケア会議の名称を「地域ケア個別会議」とし、年間24回を設定しております。また、地域課題の解決やネットワーク構築を果たす機能である「地域包括ケア会議」を「地域ケア会議」として実施し、年間開催回数の数値目標を掲げています。
具体的には、山澄・中部地域包括支援センターは年間3回を予定し、民生
委員児童委員、薬剤師、栄養士、地域の医療機関や介護事業所と個別課題の検討やネットワーク構築などを計画されています。また、清水・吉井地域包括支援センターは、年間6回予定し、早岐・大野・相浦地域包括支援センターは年間3回、宇久・日宇地域包括支援センターは1から2回で計画しております。

(問20)
課題の最後には「市との連携強化」と効率的かつ効果的な運営を目指す必要性が指摘されています。私はこの「市との連携」と言うのが適切な表現なのか疑問です。この7次計画のように市には政策体系がある訳ですからそれに基づいて、市が責任主体として、地域包括支援センターに指示・指導し政策目的を達成するという関係ではないでしょうか。 
また市の直営から民間委託となった当初「地域包括支援センター担当」と言う職が本庁の長寿社会課に設置されていた。その担当職の人件費を地域包括支援センターに係る国からの交付金で賄った際、それはならぬという事で交付金の返納となり、担当職が無くなった、そんな経緯があるようです。そうした事も関係しているものか、「地域包括ケアシステムの構築」が地域包括支援センターに丸投げされている、そんな感じがするがどのように考えるか。

●保健福祉部長
地域包括支援センターに委託しております包括的支援事業では、高齢者の尊厳と権利を守る環境づくりという施策をもとに、介護予防活動や虐待などの権利擁護、保健・福祉・医療サービスやボランテイアなど社会資源を活用したネットワークを構築し、高齢者が安心して生活できる環境づくりを実施しています。
本市には第7期計画の政策体系がありますのでそれをもとに、医療と介護の連携強化を図り、看取りに関する支援体制の整備や介護予防に取り組む団体への支援、また生活支援体制整備事業による高齢者の社会参加や地域の支えあい活動の推進、介護保険の適正な運営のための地域ケア個別会議の開催、認知症総合事業等、地域包括ケアシステムの深化を目指すために地域包括支援センターと連携を図り、必要に応じ指導助言を行っています。
また、毎年度、佐世保市として「地域包括支援センター運営方針」を提示し、それに沿って各地域包括支援センターで事業計画を立て、事業を実施しており、課内の地域包括支援センター担当職員を中心にして、包括支援センター職員と定期的な連絡会を実施し、指導・助言を行いながら今回指摘されたことを含め事業を進めています。

2018年7月12日木曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑪

インターネット放送


 地域包括支援センターは「地域ケア個別会議」と「地域ケア会議」を主宰し、地域包括ケアシステムを実現するとなっています。

(問17)
この内「地域ケア個別会議」は多職種が協同して、個別ケースの支援内容を検討することにより高齢者の自立に資するケアマネジメントを実施し自立支援や課題解決を行うとなっていますが、具体的にどういう事か、件数としてとらえることができるのか、そしてこれらの活動が各支援センターで取り組みにばらつきがないか、どのように把握されていますか。

●保健福祉部長
地域ケア個別会議は、今年度より開催しており、高齢者の自立を阻害して
いる原因や課題を抽出し、高齢者自身が地域で自立した生活が行えるよう、リハビリ専門職や薬剤師、栄養士などの専門職に助言を受け、介護予防の視点からマネジメントを行っています。
 具体的に申しますと、通所サービスを利用している高齢者に対し、自宅で入浴ができない原因が食事や口腔環境や薬剤の影響によるものでないかなどの視点をもち、自宅で入浴ができるようになるために具体的な助言を頂き支援に役立てる会議であります。
件数につきましては、平成30年度は、毎月第2・第4水曜日に市と地域包
括支援センターが合同で実施し、1回に2箇所の地域包括支援センターの分を行い、14件の事例を検討することといたしています。これを年間24回開催し、対象は新規総合事業利用者737件中、96件を行う予定としております。
 今年度につきましては、ノウハウを蓄積するため研修を兼ねて実施し、来年度からは、各地域包括支援センターで開催数を具体的に示し、実施計画を作成し行う予定でございます。

(問18)
地域ケア会議は、「個別課題の解決」「ネットワークの構築」「地域課題の発見」「地域づくり、資源開発」「政策形成」の5つの機能で民生委員さんや地域の支援者、関係者とネットワークを構築して支援を行う、となっています。具体的にどのような活動で、課題解決が何件あったかと言うような数字が出る仕事か、また各支援センターで活動にばらつきがないのか、また課題解決の事例・効果的な事例の共有は各支援センター間でなされているのでしょうか。

●保健福祉部長
具体的な事例で申しますと、独居の高齢者が認知症を発症されたため、介
護保険サービスの利用を勧め、それと共に地域で本人を支える仕組みがないか会議を開催しました。そこで会議では、地域で高齢者が集まる場所があれば、近隣住民とのふれあいや見守りができるのではないかということも検討し、地域の方が集まる場所を作られそれに参加をされたということがありました。
この地域ケア会議におきまして、認知症の方を地域でどのように支えていくかという個別の課題から、地域に集う場所がないということを地域の課題として、住民同士で話し合い、地域の資源として、地区公民館に集いの場を作ったという事例になります。
その他にも、ごみ出しや買い物が問題となり、地域の課題として解決を図り、住民の支えあい活動として、ごみ出しや買い物のボランティア活動が始まり、課題解決が図られています。
 このような、効果的な事例を、各職種の定例会で情報を共有しております。

2018年7月11日水曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑩

インターネット放送


7期計画においては6期計画期間の動向からみる主要課題があげられ、地域包括支援センターの充実と機能強化が示されています。その事からいくつか質問します。

(問15)
保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員の3職種の協同と関係機関との連携を強化しなければとなっていますが、福祉の現場はどこもスタッフ不足である。経験や人脈などノウハウを積み上げていくことが重要な職業だと思うが、これらスタッフの定着率は高いのでしょうか。

●保健福祉部長
9か所の地域包括支援センターの職員の定着率ですが、職員の退職、また
受託法人内での配置替えがあり、平成29年9月1日現在で定着率が4年以上は48.8%で、6か月未満は11.6%であり、定着率は高いとは言えない状況です。高齢者虐待や認知症対応など専門性を求められる場面も多いことから、半数の職員が、何らかの理由で定着していない現状については、今後、安定した人材確保のために重要な課題だと考えられております。


先程の課題の中に「地域における様々な社会資源の活用を図りネットワークを構築していく必要がある」と指摘してあります。そこでこの7次計画においてはP121から第4節として「地域における生活支援体制の充実の現状と目標」が示されている。いきいきサロンや安否確認のための「愛のコールサービス」などの事業は社会福祉協議会、認知症サポーター育成は福祉プラザに委託、となって、どこにも地域包括支援センターの役割が示されていません。住民有志が立ち上げるサロンやカフェは時々新聞でも紹介されますが、こうした事は地域包括支援センターの取り組みによって各地に立ち上がっているのでもないようです。

(問16)
先ほど述べた地域包括支援センターの今後の課題として示された「地域における様々な社会資源の活用を図りネットワークを構築していく必要がある」と言う事は具体的にはどのような業務を指しているのですか。

●保健福祉部長
具体的な業務としましては、認知症の高齢者が住み慣れた地域で暮らし続
けられるように、支援が必要な高齢者お一人おひとりの状態や生活状況などを把握し、適切な支援が行えるよう関係機関と連携し、個々に最適なネットワークを構築していく役割があります。
尚、老人福祉計画、介護保険計画にあります生活支援体制事業につきまし
ては、市町村が中心となってNPO法人、民間企業、ボランテイアなど生活支援サービスを担う事業主体と連携し、日常生活体制の充実及び高齢者の社会参加の推進を一体的に図り、支えあう体制づくりを行います。
 つまり全体的には議員が示された社会福祉協議会などによる取り組みがあり、さらに個別的な課題に対して地域包括支援センターが、地域の医療機関や介護事業所と連携し、それぞれの高齢者の方に地域ケアネットワークを構築し、さらに支えあい体制を強化していくという業務になります。

2018年7月9日月曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑨

インターネット放送


3部「地域包括支援センターの業務について問う。」

苦情が少ないこと、相談件数が横ばいであることは、ある意味認知度が低いことの表れではないでしょうか。
その地域包括支援センターの認知度についてお伺いをする。この7期計画を作成するにおいては高齢者実態調査が行われ、「地域包括支援センターを知っていますか」と言う設問が設けられている。
調査の対象は一般高齢者、総合事業対象者、要支援者となっている。このうち総合事業対象者や要支援者は日頃から包括支援センターとはかかわりのある方々だと思うが、そうした方々を含めても3割ほどが知らないというのは、一般高齢者にはほとんど認知されていないのではないか。

(問13)
この結果をどのように評価分析しているかお尋ねします。

●保健福祉部長
平成291月に実施しました高齢者実態調査において、地域包括支援センターの認知度は全体で73.8%となっています。年齢別にみると65歳から69歳の方が63.4%と低い状況で年齢が上がるにつれて認知度もあがっており、85歳以上の方が79.3%となっております。相談が必要となる年齢と比例しておりますが、全体的にはまだまだ周知が足りていないと考えております。


概念図にありますように「本人と家族の選択と心構え」が基本ですから、年齢が上がれば知名度も上がると言うのは、選択の幅が狭くなってから地域包括支援センターの存在を知ると言う事ですので、その役割を考えれば、致命的な問題ではないでしょうか。

高齢者の相談に対応するというのは地域包括支援センターの中核的な仕事と思うが、28年度の総合相談実績を見てみると各支援センターによって相談件数にばらつきがある。高齢者人口に対しての相談件数の割合を見ると多い支援センターで24.5%、少ないとこで8.2%(宇久34.7%は除く)となっている。

(問14)
この結果をどう分析するか。

●保健福祉部長
平成28年度の高齢者人口に対する相談件数割合は、中部地域包括支援セ
ンターが24.5%と議員がご推察されるとおり高い割合になっています。
中部地域包括支援センター管内の高齢者人口は5,764人であり、高齢化率30.0%、独居率26.6%、要支援、要介護認定率も22.1%で、介護保険サービスを利用し、在宅での生活を継続されている方が多い状況です。
このことは、民生委員の独居高齢者の把握による介護保険申請につながった結果ではないかと分析しております。
また、早岐地域包括支援センターが、8.2%という相談割合ですが、高齢化
26.7%、独居率14.5%と中央部に位置する中部地域包括支援センターより同居家庭が多い状況であり、同居家族による介護の支援や相談できる人が身近にいることも考えられます。
その他、早岐地域包括支援センター管内には、居宅介護事業所が16か所あ
り、その内医療系の居宅介護事業所が4か所含まれることから、医療機関等で介護に関する相談ができる環境にあることなども影響していると考えられます。
また、センターの設置場所については、バス通り沿いで高齢者やそのご家
族が相談しやすい環境となるようにしております。
 相談受付方法につきましては、電話相談が62.7%、窓口相談は29.2%、家
庭訪問6.9%、その他1.2%と様々な方法で相談を受付けています。

 只今のご回答は素晴らしい分析です。アンケートだけの数字ではなくその原因を解析する事で、さらに対策が見えてきます。
例えば社協や事業所との連携、また相談日を設けて支所に出向くなどの工夫も必要ではないでしょうか。ご提案しておきます。

2018年7月8日日曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑧

インターネット放送


(問11)
包括支援センターは県内で行政による直営が15市町、諫早市が直営と委託の併存、島原、雲仙、南島原は島原市域広域市町村圏組合から医師会への委託、長崎、佐世保市が委託となっています。そこで本市において、市の直営であるよりも民間委託の方が良いという積極的な理由、また委託先は医療法人、社会福祉法人と経営形態が違いますが市民において地域ごとに不平等や不都合がないのか、またそこで働く方に経営体の違いによる待遇・処遇に違いがあるのかないのか、お尋ねいたします。

●保健福祉部長
 民間委託につきましては、第6次佐世保市行財政改革推進計画後期プランの「取組内容」におきまして、民間活力の中で「民間でできるものは、民間
に委ねる」ことを基本に民間活力の導入を図ることとしております。
民間委託にする積極的な理由としましては、地域の社会福祉法人や医療法
人で介護保険サービスを利用している高齢者は、身近な地域に相談できる人や場所があるという利点があり、事業者側も高齢者の生活環境や地域事情、民間の宅配弁当や移送サービス事業所などの社会資源などが把握できる点で、より実情に即した具体的な支援が行えるからです。
 次に、経営体を絞らなかった理由につきましては、介護に関するスキルをもつ社会福祉法人と医療的視点をもつ医療法人など、得意とする分野が複数あることにより、良い取り組みをそれぞれに共有することで全体の質の向上が図れると考えたものでございます。
経営形態の違いによる市民への影響がないよう、毎年業務に関する自己評
価を行い、市が現地確認を実施し、指導管理を行っています。また、職員の待遇・処遇につきましては、募集要項に適正な額を遵守するよう記載しています。

(問12)
包括支援センターの数について、どのようにお考えでしょうか。24年9月の文教厚生委員会においてもさんざんに議論がされている。国の考えとしては中学校校区に1つ、とあるが人材確保の面でそれは難しい。当時の委員会では長崎市が14か所なのでそれを参考に9か所を決定したとの答弁もあり、当時の部長は5年後もこの体制とは微塵も思っていない、5年間を検証し9か所でいいのかどうか、そのことも考えると言われています。
ちなみに長崎市は18年の12か所から始まって平成20年に15か所、24年に19か所、28年に20か所となっています。

●保健福祉部長
平成30年度から、再度9圏域で公募し委託を行っています。
理由としましては、5年間9圏域で運営してまいりましたが、地域住民に
相談機関として認知して頂き、信頼関係を築き、民生委員、介護事業所、医療機関、警察とのネットワークが構築していることがございます。
設置カ所を増やすことにつきましては、相談できる場所が身近な距離になる一方で、5年間で築き上げた信頼関係の構築に時間を要することや専門性の高い三職種の確保などが難しいことが考えられます。
 今回、長寿社会課内で、圏域の検討等を行いましたが、毎年行っている業
務評価できちんと業務が行われていること、苦情が少ないこと、相談件数も
平成25年開設当初から約12,000件前後で横ばい状況にありましたので、現
段階では設置数を9地域包括支援センターで維持することとしました。
今後も市内の高齢者人口や活動、運営など様々な状況をみながら総合的に
判断してまいります。

2018年7月6日金曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑦

インターネット放送


実態の把握なくして政策の展開はないわけですから、正確にしかも関係者共通に認識することが必要です。
この老人福祉と介護保険事業の一体的計画は30年度から7期となりますが、前3年の6期からの主要課題は「2025年を目指して地域包括ケアシステムの深化・推進」となっています。

(問9)
地域包括ケアシステムという制度の概要、その中での地域包括支援センターの役割と運営の概略をご説明下さい。

●保健福祉部長
地域包括ケアシステム構築の目的は、まず重度な要介護状態となっても住み慣れた地域でいつまでも生活できるように、様々な生活支援や住まいの整備を行い、本人の意向と切れ目のない支援を行う、「医療」「介護」「予防」「住まい」「生活支援」が一体的に提供できるようにすることです。
 また、要支援の方などに対しては、日常生活の自立のための具体的な
支援と糖尿病や腎臓疾患などの病気や認知症の進行、骨折による要介護状態への悪化を防ぎ、重度化防止に取り組むことです。
 この中で、地域包括支援センターの役割は、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員を配置し、例えば生活の安定のために地域に買い物ができる店があるのか、病院に通院するための交通機関は整備されているのかなどの情報を把握し、課題を分析して、「自助、互助、共助、公助」に基づき地域ボランテイアや民間サービスなどを活用し、高齢者の方々への保健と医療の連携を整備し、福祉の増進を図るものです。


本市の場合制度スタート時、地域包括支援センターは直営で3カ所設置されていました。平成249月の文教委員会では地域包括支援センターの255月からの民間委託が審議され、そして299月の同委員会で304月からの委託の切り替えが審議されています。色々な議論がなされています。その後の委員会や一般質問など関係個所は読んでみましたが、それらの議論への回答は完結していないように思います。

(問10)
最初の委託に際しいろいろと懸念が指摘されたこと、議論されたことに対して、この5年間を総括し、切り替えに臨むべきと思いますが、どのように総括したか、また報告書にまとめられてはいないのか、お尋ねをいたします。

●保健福祉部長
 5年間の総括を報告書としてまとめてはおりませんが、委員会でご指摘さ
れた件につきましては、長寿社会課において検討し、地域包括支援センター
運営協議会にて報告等行ってまいりました。

 平成293月議会の文教厚生委員会では、地域包括支援センターの駐車
台数が少ないのではないかというご指摘と事務所選定の方法、また基準につ
いてのご質問を受けております。駐車スペースについては、来客用専用スペ
スを1台分以上確保することが条件であることと、高齢者が相談に行きやす
バス通り沿いを各事業者が選定するように選定基準を設けていると回答して
います。
当時の委員より、再選定にあたり相談者が相談にいきやすい場所、公共施
設も活用し、駐車スペースを確保できることを含め選定するよう意見を頂き
公共施設等も活用できるように、設置の基準となるバス停から施設までの距
離を再度見直しております。
 また、平成299月議会文教厚生委員会では、再選定にあたり地域包括支援センターの業務評価を活用したヒアリングを行うなど選定方法の検討を行うよう意見を頂いております。
 市で検討を行い、地域包括支援センターの業務評価を点数化し、その結果
を選定の審査項目に含んだ上で審査員に採点を行ってもらいました。その審
査結果を運営協議会でご承認頂いております。


地域包括支援センター運営協議会において議論され対策が講じられたのであれば、あと一手間、議会・委員会に報告してあれば、認識も深まり制度の厚みが増したのではないかと思います。