2015年7月10日金曜日

どうなる!中核市②

 議長経験長老議員は言う。
「そもそも中核市移行の問題はこれまでも当局と歩調を合わせて推進してきた事、何故ここで、申出に待ったを掛けなければならないのか。審議を尽くすと言っても、これから条例の制定など、審議すべきことは多々ある、申出に待ったをかけて、その間に審議を尽くすという考え方に無理がある。」
 なるほどの見解である。むしろ正論である。6月議会開会当初よりこの考え(中核市移行申出の議案を継続審議とする=当局が困る)は議会の一部議員の思惑として伝えられており、議会がその方向に強引に誘導されていくことに、この議長経験長老議員は憤りを露わにしていた。会期末の採決が迫るにつれ、緑政クラブの議員控室において、「けしからん」の論調が圧倒していた。
僕が所属する文教厚生委員会においても、委員長は議長からの要請と自身の考えと筋論の狭間で困惑気味の様子であった。文教厚生委員会が所管する事項は教育や保健・福祉など生活に密着した分野で、中核市になれば、県が所管するこの分野の多くが中核市に移行されることになる。つまり、身近な基礎自治体で身近な問題が解決されるという事であり、中核市への移行を進めるべきとの立場は明白である。
文教厚生委員会の冒頭、僕は確認を求めた。
「議案審議の日程表には審査すべき議案番号と、議案外報告の表題がついているが、中核市移行に伴う移譲事務等について、と言う項目にはそれらが無い(写真)。この件に関しては当委員会に付議された案件でもないので、委員会協議会的な位置づけで、最終的に賛否、可否などを問うという事はないというとらえ方でよいのか」
「その様なとらえ方でよい」、との回答であった。
ところが会期末が近まるにつれ、委員長への要請のプッシュも強くなり、遂に「文教厚生委員会においても検討を継続したい旨決議してくれ」との要請が伝えられることとなった。
「当初この件に関しては、何ら賛否を問うなどの決議をしない事ではなかったのか。一事不再議と言うのは会議運営の基本であり、一度決めたことがそう簡単に翻っては収拾がつかないのではないか」、と僕は主張したのだが、
「各委員会が足並みをそろえてそのようになっているという事なので、文教厚生委員会としても足並みを合わせたい」とのことになった。
続く

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