2017年2月11日土曜日

介護認定業務の遅れ 行政視察①

 文教厚生委員会での行政視察の報告書です。提出したそのままの形式でアップします。


視察報告書

平成29年2月8日

文教厚生委員長 様

文教厚生委員会 委員 北野正徳

【千葉県柏市・埼玉県上尾市】

調査項目

「介護認定業務について」

説明および調査の概要

1.調査に至る経緯
 本市においては介護認定業務の遅れが恒常化し、常に委員会において議論されることとなっている。そこで正常に処理されている自治体を視察し、その抜本的解決を図ることとした。
2.調査の概要
 本市における認定業務の遅れは常態化し、当委員会においてもほぼ2年間この問題を、都度都度議論してきた。問題点を指摘するもののそれは単なる指摘でしかなく、有効な解決策の提案ではなかったのかもしれないとの反省が残っている。具体的で有用な議論に成り得なかったのはこの介護制度に対する委員(議員)間の知識の差、認定業務の現場での事務処理の把握の仕方、流れの理解、あるべき姿の認識が不明確あるいは不在、によるものと思われる。
 例えば本市においては認定調査の後審査会に至るまでの精査の段階を「1.5次審査」と称しそれを一つの段階ととらえられている。その為に時に委員会の議論として「この1.5次審査なるものは不要ではないのか、この事が全体を遅延させているのではないか」などの議論もなされてきた。ただ柏市においても上尾市においいても、「1.5次審査」とは称さずとも調査票の修正訂正、内容確認は行っている。同様に調査票の精度、特記事項の書き方なども、当委員会においては遅延の原因ではないかと議論をしてきたが、特別な違いはない様である。
 認定調査の在り方についても正規職員と嘱託職員の総数と比率、定着率に問題があるのではないか、また民間委託についても議論をしてきた。こうしなければならないという客観的指標がないので、常に議論は雑駁で、指摘するのみで解決策には至らなかった。柏市では嘱託調査員は処理能力にもよるが自給約1500円程度、一方上尾市ではそれは800円程、ただしどちらも定着率はよく、募集が難しいという事ではないとのことであった。今回の視察により調査員の資格や勤務形態の問題、数の問題、民間委託の問題等、具体的な基準値を類推できるので、これを基に具体的に議論しなければならない。
 本市の場合、一時期の担当者の離職により「待ち案件」が蓄積し、その分が累積しているだけで恒常的処理速度は適正であるという意見ある。一方、そもそも事務処理の能力や速度の問題ではなく担当者数(=予算)が不足しているのではないか、との意見もある。

 今回の視察においては個別委員会委員の報告書だけではなく、担当当局職員も同行しているので、具体的解決策をすり合わせ、委員会の総意として、問題点の指摘と具体的抜本的解決策の提言を行う事を以てこの行政視察を完結すべきと考える。

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