2012年10月23日火曜日

日本人として・・・

 スマホにお知らせのマークが付いている。メールやラインではない。よく見ると「こよみ」と言う無料アプリ、今日から「霜始降(しもはじめてふる)」、と言う日ですよ、とのお知らせである。1年は4季からなり、それを例えば初秋・仲秋・晩秋と3つづつに分け12、それをさらに2つに分けて24節気となる。それをさらに初候・次候・末候と3つに分けたのが七十二候となる。二十四節気を約五日ずつ三つに分けた、と言う表現が適切なのか、二四節気「霜降」の七十二候「霜始降」が今日23日から27日までなのである。
 以前住宅の営業で、小佐々の漁業関係の人と話をした時、今年は13月やけん、家は建てられん、との話を聞いた事がある。その年は当然新造船などもできないらしい。一言でいえば縁起が悪いという事である。松田石材社長と、前に話した事がある。お墓も、その年は嫌われるそうである。さて、13月、なんじゃそりゃ。
 現在の1年365日の太陽暦に対して旧暦・太陽太陰暦の話である。月が見えなくなる新月から満月を経て次の新月までが約29.5日になる。それで1月を29日と30日で組み合わせて12月、しかしこれだと1年が約354日になる。太陽と地球との関係での季節は365日の周期で変化するのでこの11日を修正しなければならない。そこで何年かに一度閏(うるう)月を入れる、その年は13月になる。19年に7回閏月を入れると、すんなりいくようになっている。明治維新を経て西洋と付き合うようになるにつれ話が合うように太陽暦が普及すると同時に、財政が慢性的に逼迫する政府が1月分の給料を辛抱するために、太陽暦になったそうである。やはり13月の年は兎角もの要りも多いのだろう、出費は控えなさいと言う考え方が「13月の年は・・・」となったのかもしれない。
 この七十二候一覧には本朝(日本)暦と宣明(中国)暦が併記してある。例えば今日は中国暦では「豺乃祭獣(山犬が捕らえた獣を並べて食べる)」となっている。日本であまりあり得ない事は七十二侯では日本仕様に変更されているのである。大本は中国なのである。
 隣国が排他的になれば自ずと対する側もナショナリズムが刺激される。愛国心と言うのは非常に美しいが、あまり排他的にならずに、むしろ自国を愛する、より深く知る、さらにそこから誇りを増幅する方向性へ向きを変えることも大事ではないかとも思う。七十二候、似たようなこよみである。しかし日本には獣の類は出てこない。全く違うより、この位の違いの方が、違いは大きいような気もする。
 日本人として・・・、怒るよりも・・・、日本の文化をもっとよく知る、事が大事だと思う。今のところは・・・

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