2019年11月18日月曜日

家は完成しない②

 室外の環境と室内の環境、快適な居住環境を基準にすれば、室外の環境に左右されない家づくりが重要になる。ポイントは断熱性と気密性、20数年、この課題に取り組んできた。日本において自動車産業が世界的に優位にある様に、住宅産業においても「先進国」が存在する。そこは室外環境が過酷である事、そして住宅の材料が豊富である事、が条件となり、それは例えばカナダである。高気密高断熱、高耐久の家づくりは、日本よりも30年、進んでいる様に思う。それはやっと近頃日本で聞くように長期優良住宅、に対する取り組みである。日本においては30年ほどで建て替えることを前提として住宅業界や国民生活が成り立っていたが、カナダでは高気密高断熱、高耐久の家づくりを進め、その実証のもとに住宅産業を輸出産業に育成することが進められた。日本の自動車の性能が良いように、カナダの住宅の性能が良いのである。
 さて、断熱性と気密性、である。両々相まって、外的環境の変化を遮断できる。気密性の無い断熱性は意味が無く、逆もまた然り。また、窓で言えばガラスと枠(サッシ)の関係があり、ガラス外側表面の反射性やペアガラス内部の気体の性質、サッシの素材による熱伝導率などの要因があり、一番良いのが木製のペアサッシ、と一時期もてはやされた。そこで、わが家で実証したのである。
 雨の多い日本においては外部にさらされる木部の腐朽が一番の問題である。メンテナンスの手間と費用が重くのしかかる。重さによる不具合、反り歪み、製品の不均一性、などなど、20年を経て、取り替えを決心した次第である。

0 件のコメント: