2018年1月4日木曜日

12月議会一般質問「港とクルーズ船の費用対効果⑫」

問15
 平成27年1月1日に「船舶観光上陸許可」と言う制度になりました。これによりビザが不要になり旅行者の手続きが簡素化され、また制度上は上陸時の行動制限はなくなっています。
 しかしこれで上陸後に市内を自由に散策するようになったかと言うと、現在は逆の効果になっているようです。つまりビザが不要になったことで中国旅行社は出発ぎりぎりまで客室を埋めるための募集を行い、むしろ低価格化と囲い込みが強くなったと言う事です。
 上陸後の少人数の自由行動を増やすことが商店街や佐世保市内津々浦々に旅行者をいざなう事になると思いますが、それが可能なのか、どのような方法をお考えでしょうか。


《観光商工部長答弁》   

 船舶観光上陸許可については、法務大臣が指定するクルーズ船の外国人乗客を対象としており、ほとんどが、朝入港し夕刻には出港するという限られたクルーズ船滞在時間にあわせて入国手続きが迅速に行えるようになっております。
この制度は、あくまでも、船会社側が乗客の本人確認を行い、乗客の日本入国から出国まで責任を持つことが条件となっており、万一、乗客が指定時刻になっても船に戻らない場合などは船会社の責任が問われ、場合によっては、法務大臣の指定更新ができなくなります。
 このようなことから船会社側は、不法残留等の抑止のために、日本での行動を団体で行うことを基本としています。
 クルーズ船観光客の不法残留等の懸念が払しょくされていない現状や、寄港地観光の効率性や安心感といった観点から、クルーズ客船の団体での行動が主流である形態は一定続くものと考えております。
また、今年6月に寄港した日本発着のクルーズ船「飛鳥Ⅱ」におきましても、8割を超えるお客様は、旅行会社側が準備した安価で効率的な観光バスツアーを選択されている状況にございます。
そこで、まずは現在、クルーズ船乗船客の着地ツアーの主流となっておりますバスツアーが確実に市内を周遊し、市内での観光消費につなげていくために、手配を行うランドオペレーターに対して、他の寄港地では体験することのできない佐世保ならではのコンテンツを含めた本市の観光情報の発信や、周遊モデルコースの提案などを続けてまいりたいと考えております。
また、まちなかに位置する松浦公園の一部を大型観光バス専用乗降場として整備を予定していることから、観光バスのまちなかへの立ち寄りをランドオペレーターに働きかけて、市内への周遊促進、消費拡大に繋げてまいります。

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