2018年7月12日木曜日

地域包括ケアシステムの構築について問う⑪

インターネット放送


 地域包括支援センターは「地域ケア個別会議」と「地域ケア会議」を主宰し、地域包括ケアシステムを実現するとなっています。

(問17)
この内「地域ケア個別会議」は多職種が協同して、個別ケースの支援内容を検討することにより高齢者の自立に資するケアマネジメントを実施し自立支援や課題解決を行うとなっていますが、具体的にどういう事か、件数としてとらえることができるのか、そしてこれらの活動が各支援センターで取り組みにばらつきがないか、どのように把握されていますか。

●保健福祉部長
地域ケア個別会議は、今年度より開催しており、高齢者の自立を阻害して
いる原因や課題を抽出し、高齢者自身が地域で自立した生活が行えるよう、リハビリ専門職や薬剤師、栄養士などの専門職に助言を受け、介護予防の視点からマネジメントを行っています。
 具体的に申しますと、通所サービスを利用している高齢者に対し、自宅で入浴ができない原因が食事や口腔環境や薬剤の影響によるものでないかなどの視点をもち、自宅で入浴ができるようになるために具体的な助言を頂き支援に役立てる会議であります。
件数につきましては、平成30年度は、毎月第2・第4水曜日に市と地域包
括支援センターが合同で実施し、1回に2箇所の地域包括支援センターの分を行い、14件の事例を検討することといたしています。これを年間24回開催し、対象は新規総合事業利用者737件中、96件を行う予定としております。
 今年度につきましては、ノウハウを蓄積するため研修を兼ねて実施し、来年度からは、各地域包括支援センターで開催数を具体的に示し、実施計画を作成し行う予定でございます。

(問18)
地域ケア会議は、「個別課題の解決」「ネットワークの構築」「地域課題の発見」「地域づくり、資源開発」「政策形成」の5つの機能で民生委員さんや地域の支援者、関係者とネットワークを構築して支援を行う、となっています。具体的にどのような活動で、課題解決が何件あったかと言うような数字が出る仕事か、また各支援センターで活動にばらつきがないのか、また課題解決の事例・効果的な事例の共有は各支援センター間でなされているのでしょうか。

●保健福祉部長
具体的な事例で申しますと、独居の高齢者が認知症を発症されたため、介
護保険サービスの利用を勧め、それと共に地域で本人を支える仕組みがないか会議を開催しました。そこで会議では、地域で高齢者が集まる場所があれば、近隣住民とのふれあいや見守りができるのではないかということも検討し、地域の方が集まる場所を作られそれに参加をされたということがありました。
この地域ケア会議におきまして、認知症の方を地域でどのように支えていくかという個別の課題から、地域に集う場所がないということを地域の課題として、住民同士で話し合い、地域の資源として、地区公民館に集いの場を作ったという事例になります。
その他にも、ごみ出しや買い物が問題となり、地域の課題として解決を図り、住民の支えあい活動として、ごみ出しや買い物のボランティア活動が始まり、課題解決が図られています。
 このような、効果的な事例を、各職種の定例会で情報を共有しております。

0 件のコメント: