2018年10月13日土曜日

インバウンド対策について⑥



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問6

その小型クルーズ船事業の本市での事例はどうですか。またクルーズ船事業の裾野を拡大するために本市においてもその分野へ力を入れるべきと思うが、どのように考えますか。
またこれまでの小型クルーズ船客の上陸後の行動について把握分析していますか。

港湾部長回答
本市にこれまで寄港している「ラグジュアリー」及び「プレミアム」クラスの小型クルーズ客船としては、先出の日本船籍のクルーズ客船を始め、外国船籍が初寄港した平成26年度以降「シーボーン・ソジャーン(乗客数実績446名)」のほか、今年度は「カレドニアン・スカイ(乗客数実績81名)」、「スター・レジェンド(乗客数実績194名)」、「ロストラル(乗客数実績184名)」といったクルーズ客船も寄港しており、平成27年度は1隻だったものが、28年度には2隻、29年度には5隻、今年度も予約を含めて8隻と着実に寄港数が増加しており、今後につきましても、各船社から打診をいただいている状況です。
近年の中国市場における急激なクルーズ市場の発展と、クルーズ客船の大型化により、佐世保港にも大型のクルーズ客船が寄港するようになりましたが、過去に遡ると、平成26年度に三浦岸壁が整備されるまでは、佐世保港におけるクルーズ船の受入は、新みなと岸壁のみで、岸壁のスペックから、小型船である日本船籍のクルーズ客船をメインにポートセールスを行なってきました。
 それから、三浦岸壁の整備が進む中で、船型の大きさや船籍に関わらず、幅広くポートセールスを行ない、数多くの大型のクルーズ客船に寄港いただくようになった訳ですが、大型のクルーズ客船に寄港していただいたことで、他のクルーズ船社の客船においても佐世保港が寄港地として認知されることとなり、結果として小型船も寄港することに繋がっているものと考えております。
 小型及びハイクラスのクルーズ客船の運航状況につきましては、欧米の独立系船社のほか、大手船社グループ内にも小型船のブランドがございます。
また、三浦岸壁の供用開始後、最初に寄港した「フォーレンダム」や、来年寄港予定の「ダイヤモンド・プリンセス」は大型船ですが、カテゴリー的には「プレミアム」クラスであるなど、一概に船型だけで判断できない場合もございます。
 現在、佐世保港に寄港するクルーズ客船は、カジュアルクラスの船が大半を占めておりますが、議員ご指摘の小型のラグジュアリークラスなどのクルーズ客船につきましても、より多く寄港いただけるよう、長崎県とも連携を図りながら、引き続き積極的なポートセールスを実施してまいります。

観光商工部長回答
今年度、本市に寄港した1万トン級以下の小型クルーズ船は3隻ございますが、お客様はほぼ全てが欧米、豪(オーストラリア、ニュージーランド)の国籍であり、上陸後の行動は、市内を散策される方やJRなどを利用して周辺の観光地にお出かけになるなど様々で、個人手配をなさる旅慣れたお客様が目立ったのが特徴でした。
また、貸切バスによるオプショナルツアーは、効率的に周遊ができることから人気が高いのですが、コースには免税店への立ち寄りはなく、江迎本陣と酒蔵見学、御橋観音、神崎鼻公園、周辺地域では長崎市の出島やグラバー園、有田町の街なみ散策などをバスで巡るものとなっておりました。
大型クルーズ船の経済効果は、小型クルーズ船と比べ1人当たりの観光消費額も大きな差異はなく、乗船客と乗務員の絶対数が多いことから圧倒的に大きいものがあります。
一方、小型船によるクルーズは、観光消費額は少ないものの、横浜や神戸、函館、金沢、広島、長崎など、日本で著名な港を10ヶ所程度巡る日本発着のクルーズが多く、上質な寄港地観光を提供するというブランドイメージを有しています。
一概に船の大きさだけでは、「ラグジュアリー」などの客船のクラスは判断できませんが、世界で選ばれる観光港としてのブランド確立に向けて、まだ佐世保寄港が少ない「プレミアム」や「ラグジュアリー」クラスのクルーズ船の更なる誘致についても取り組んでまいります。
その際には、選ばれる上質の寄港地観光づくりが重要になってまいりますので、現在、江迎地区や三川内地区で進めています観光地域づくりをさらに進化させ、それを持って「プレミアム」や「ラグジュアリー」クラスを専門に取り扱うランドオペレーターにセールスを行うことが肝要と考えています。

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