2020年3月12日木曜日

学力向上と学期制変更について問う。①

ネット放送をご視聴ください。
http://www.sasebo-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=1150

学期制の変更については昨年8月学期制検討委員会より、「佐世保市立小中学校および義務教育学校における今後の学期制の望ましい在り方について」の答申を受け、昨年12月5日、総合教育会議が開催されました。そして本年1月23日、教育委員会が開かれ3学期制に改めることが決定された、というのが経緯である。

 その決定は全市議会議員に「学期制の在り方について」というメールがタブレットに配信された。私はこの添付された文章にものすごい違和感を覚え、今日の一般質問となった。

 3学期制が2学期制へ変更されて以来、この10年程、市議会においても多くの議員がそれぞれのお立場で学期制にかかわる一般質問を行われている。それらの議事録や昨年8月の検討委員会の答申、12月の総合教育会議議事録、など熟読した。

 私は「学力と学期制を相関させてはいけない」という考えであり、さらに言えば「学力の向上対策と評価」が不十分である上に、安易に学期制という制度論に論点がすり替えられている、と考えている。


総合教育会議の中で西本教育長は次のように発言されている。
何より学力です。必ずしも学期制と学力との相関関係があるとは言い切れないと、答申の中でも言われておりますが、実はこの導入したときの経過の中で、学力のことについても確かに不安があるということの中で、リーフレットを当時つくっておりまして、学力低下につながりませんかというクエスチョンの答えとしては、心配ありませんと。むしろ学力向上に向けた取り組みと言えましょうと書いてございました。それを見ると、そのときに、そのことだけを捉えて言うのではなくて、心の問題、体の問題に重点を置ければよかったのですが、そのことを前面に出されたときに、先ほどの資料の中にあった、結果が何を物語るかということについては、やっぱり厳しく捉えなければならないのかなと思います。」

問1
  私は西本教育長が拙速に学力と学期制を関係づけてしまったと検証しているのですが、改めてお尋ねするが、2学期制へ移行するに際してのパンフレットという物的証拠もあり、「確かな学力」を育むことができなかった2学期制は責任を取らなければならないというお考えですか。


回答1
1項目めの「学力向上と学期制変更について」のお尋ねの中で、まず、学期制と学力との関係についての考えについて、お答えいたします。
平成15年2月の「佐世保の教育を考える市民会議」からの答申を踏まえて、「2学期制の導入による、教育課程の工夫や学校行事の精選から生み出された時間を活用することにより学力の育成につなげる」との目的によって、平成18年度から本市の小中学校に2学期制を導入いたしました。
当時、全国的にも2学期制を実施している学校は1割程度でしたが、学力向上につなげたいとの願いが2学期制への変更の大きな理由の一つでございました。
その後10年以上の年月を経たことから、学校学期制検討委員会に総括的な成果を含めた諮問をしたところですが、その答申においては、2学期制の導入によって、子供と教職員の触れ合う時間が増えたことで、様々な成果が挙げられたことと同時に、残念ながら、学力の育成に関しては、「全国学力・学習状況調査」において、全国の平均正答率に満たないという厳しい現状が数年続いているという指摘がございました。
学力の育成は、学校をはじめとした児童生徒を取り巻く様々な環境が複雑に関係しておりますので、2学期制と学力の直接的な相関について明言することは難しいと考えておりますが、2学期制に変更する目的の一つであった「確かな学力の育成」を達成することはできなかったと考えております。

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